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串良 山宮神社の春祭り鹿屋市串良町細山田

正月踊り(棒踊り)  鉤引き   田打(たうち)
山宮神社(鹿屋市串良町)の春祭りは、五穀豊じょうと家内安全を祈願して行われ、約400年の歴史を持つ伝統行事だ。山宮神社春祭りに伴う芸能は、「正月踊り、鉤引き、田打」から成り、昭和37年10月24日鹿児島県指定無形民俗文化財に指定されている。 
正月踊り(棒踊り)
起源には諸説があり、薩摩軍の文禄、慶長の役に際し兵士の士気を鼓舞するため、もしくは風俗刷新のため奨励されたものといわれており、約400年前から伝えられた行事である。内容は神事のあと堂園、馬掛、生栗須集落の棒踊りが奉納される。歌い手は踊り子の後ろにタカビとともに、後山として付き椎木の枝を立て回しながら歌うのが特徴である。町内会ごとに1組6人で、2組から3組が一緒になって、三尺棒(堂園、生栗須)や六尺棒(馬掛)で、打ち合いながら踊る。
 


堂園集落の棒踊り

馬掛集落の棒踊り 

 動画



生栗須集落の棒踊り
鉤(かぎ)引き
サクラやエノキなどの雄かぎ(かぎ状の木)と雌かぎ(二股になった木)を絡ませて、神社周辺の堂園、馬掛、生栗須の3町内会と立小野、高松、平瀬の3町内会が引き合う。2度勝った方が豊作になるといい、引き分けの場合は双方が豊作になると言われている。同日行われる鹿屋市中津神社の勇壮な鉤引き祭りも有名だ。
左が雌かぎ、右が雄かぎ 焼酎をかけてお清め

しっかり絡ませ安全を確認してからスタート

2回勝負し、その年の豊作を占う。
 
動画編
田 打(たうち)
太郎(父親)と次郎(息子)に扮する神官が模型の牛に木製のワタイモガを引かせて、方言を交えユーモラスに田をならす所作をする。その後神官がニワトコ(庭常)の若芽を束ねたものと籾種を蒔き、観衆がその籾種を自家の田に蒔き付けると豊作になると言われる。

田打ち風景

木製の牛にモガを引かせて田をならす。

小雨の降る中での田打ち、今年は子どもたちも飛び入りで応援。

蒔かれた種籾を拾う見物客。拾った種籾を自家の田に蒔き付けると豊作になると言われる。