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犬飼(いぬかい)の滝霧島市牧園町

坂本龍馬も訪れた犬飼の滝
犬飼の滝は、霧島山を源流として西南流する中津川(天降川に合流)の中流部にある高さ36m、滝幅22mの滝である。滝の特色は柱状節理に覆われた滝壁を垂直に流れ落ちる直瀑で三国名勝図会注1にも紹介され、古くから名瀑として知られる。深谷に囲まれた犬飼滝周辺には温泉郷や和気神社などの遺跡名勝があり、坂本龍馬や和気清麻呂など、犬飼の滝とゆかりの人々が多い(注2)。県道470号線の道路脇に滝の展望台があり、滝壺への遊歩道も整備されている。

犬飼滝全容(滝高36.0m 滝幅21.8m 滝壺幅33.4m)  

犬飼の滝風景

滝見台展望所から眺望した滝風景

遊歩道内木間から眺めた犬飼の滝

下流渓谷風景と犬飼の滝

滝壺と犬飼の滝

犬飼滝滝見台・遊歩道風景
県道脇の滝見台と案内表示板
犬飼滝遊歩道案内板と遊歩道(滝壺まで300m、歩いて10分)
遊歩道から眺めた渓谷と犬飼滝風景
(注1) 「三国名勝図会」と犬飼の滝
1843年(天保14年)、薩摩藩編纂の「三国名勝図会」に犬飼滝が紹介されている。
三国名勝図会で紹介されている犬飼の滝

三国名勝図会で紹介されている犬飼の滝の文
※三国名勝図会(さんごくめいしょうずえ)は、江戸時代後期に薩摩藩が編纂した薩摩国大隅国、及び日向国の一部を含む領内の地誌や名所を記した文書

(注2) 犬飼滝とゆかりの人々  
犬飼の滝と坂本龍馬
犬飼の滝は坂本龍馬が妻お龍といっしょに新婚旅行で訪れた地でもある

現地に立つ「犬飼の滝」案内看板

塩浸温泉を拠点に龍馬が訪れた犬飼の滝は、高さ36m、約22mだが、龍馬が姉乙女へ宛てた手紙に「滝は50間(約100m)も落ちて、この世の外かと思われほどのめずらしき所なり。・・・」と絶賛し、「此所に十日計も止まりあそび、谷川の流にて魚をつり、短筒を持ち手鳥をうちなど、まことにおもしろかりし」と書き送っている。
和気清麻呂(わけのきよまろ)公
史実によると西暦769年(称徳天皇の御世)には、皇位争いをめぐり、道鏡の怒りにふれ和気清麻呂(わけきよまろ)公がこの地に流され一年間滞在している。・・・中津川の開削工事をし、人々や田園を守るため河川変更の大事業を行った。近くに和気を祭神とする和気神社がある。
上井覚兼
1885年(天正13年)、上井覚兼(島津家の家老)が安楽、犬飼を訪れ日記に犬飼滝を詠んでいる。
曇りなく 日かけうつろふ 晴れ間にも さみたれ増る 滝の白糸(覚兼日記)
霧島を訪れた文人の代表的和歌
罪なくて 清流に遇へる 清麻呂も 霧島にいて 聴きし滝音(与謝野鉄幹)
有明の 星は冴えつつ 霧島の 山の谷間に 霧立ちわたる(若山牧水)


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