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単元名
・研究主題
「食と育」さつまいもからひろがる総合的な学習 5年生

研究主題
自ら学ぶ力を育み、意欲的に活動する子どもの育成
〜総合的な学習におけるさつまいも栽培の実践を通して〜

単元設定とその理由

単元設定の理由

○地域素材開発の視点から:
さつまいもは鹿児島県の代表的な農産物特産品のひとつである。さつまいもという地域の素材を教材化し積極的に活用することは地域の良さに気づき地域をより深く理解することにつながる。「食と育」という視点から命や環境等の現代的課題解決にも発展させることが可能である。
○「寿タイム」の計画から:
さつまいも栽培から広がる総合的な学習は、児童の主体的な学習活動を深め、「児童自ら学ぶ力を育み、意欲的に活動する子どもの育成」につながる。収穫したいもを使って郷土料理作り等多様な活動へも発展させることができる。
○特色ある学校づくりの基本構想から:
「緑さえ花さきかおる寿小」は本校の特色くある教育活動の合言葉である。「生きる力」をはぐくむ体験活動の場として学校農園を利用してさつまいもの栽培活動を計画した。2年生は「生活科」、5年生は「総合的な学習」という視点から学校農園を活用してさつまいもの栽培に取り組んだ。

※本校は学校の近く(徒歩で5分)に学校農園(借地10a)を所有する。この教材用畑を生かすには上記理由からさつまいも栽培が最適であると考える。
関連単元

関連単元
寿タイム:★地域(鹿屋)★いのち★助け合い★地球人★その他
国語科:「依頼の手紙、お礼の手紙」伝え方を工夫して発信しよう」「インタビュー名人になろう」
社会科:「食糧生産を支える人々」「郷土料理をつくろう」「くらしを支える情報」
理科:「植物の発芽と成長」
家庭科:「作っておいしく食べよう」

学習活動の実際

課題をつかむ
さつまいも学習の全体計画、学習課題の見通し、個人課題の見通しを作るために
ウエッビングマップ作成、アンケートを実施しました。

1,ウエッビングマップを作ろう。さつまいもといえば

子どもたちの作ったウエブマップの一部を紹介します。

キーワード:育てる条件、生産のさかんな地域、さつまいも料理、やきいも

キーワード:水、米、みそしる、ごはん、栄養、給食、育て方、図書館

キーワード:食べ物、おなら、汗、健康、栄養、命、でんぷん、工場、郷土料理

キーワード:畑、植える、いもほり、汗、食べる、大学いも、健康食品

キーワード:育てる、肥料、ぎゅうふん、牛、特産物、方言、しょうちゅう

2,さつまいもを使って何をしたいか話し合う

料理、いも版画、さつまいもパーティー、こま作り、おかしやあめづくり、からいも交流
みんなで料理をして食べたいが一番多かったよ。

3,さつまいものことで調べたいことや疑問に思っていることは何か
話し合う。

全体計画
児童の思いと教師の意図を結ぶ「ウエッビングマップ」と「アンケート」から作成したさつまいも学習全体計画表

課題をつくる
・調べる

予想される課題から自分の課題を決定する。

・さつまいもの育て方
・いつごろ日本で栽培されたのか
・さつまいものルーツは
・どこから伝わってきたのかな
・さつまいもの呼び方や由来
・さつまいもで作れる料理やお菓子
・さつまいもの種類
・さつまいもと健康について
・さつまいもの有名な産地
・さつまいもはどこからきたの、だれが伝えたの
・さつまいもができるまでの農家の人の仕事や苦労
・さつまいもを食べたら本当におならがでるの?
・さつまいもの栄養成分はどうなっているのかな
・さつまいもの県ごとの生産量はどうなっているのかな
・さつまいもは外国でも栽培されているのかな
・最近よく聞くむらさきいもについて
・さつまいもを使った料理
・おいしいやきいもの作り方
・いもの種類によって味がちがうのかな
・どれぐらいの大きさになるのかな
・さつまいもを使った商品
・さつまいもからとれるデンプンの秘密

課題にそって調べる

・インターネットを利用して  ・図書の本を利用して  ・JAや農家の人にたずねて
 ・実際に栽培して  ・出かけて  ・交流して 
育てる
・収穫する
育てる「畑作りからさつまいもの収穫まで」

畑つくり

JA職員指導による苗の
植え方の指導

苗の植付け作業

雑草ぬきの作業

収穫作業

収穫したいも
広げる
・交流する
収穫したいもを使って料理を作る
収穫したいもを使って郷土料理をつくる「ねったぼ」「からいもめし」
店に出かけて「さつまいも食品」や「郷土の特産品」を調べる

「秋田こまち」と「さつまいも」で交流
上川沿小よりいただいた「秋田こまち」と自分達で育て収穫したいもを使ってからいもごはんを作る。
伝える
・発表する

かべ新聞にして ベープサートにして 寸劇にして
総合的な学習発表会でさつまいものそれぞれの場面の活動を劇にして舞台発表をしました。
振りかえる ○課題を設定し調べる学習・体験する学習・伝える学習を通して、「児童の主体的な学習活動を深め、児童自ら学ぶ力を育み、意欲的に活動する子どもの育成」のテーマに迫ることができた。
○課題を設定する段階でウエッビングマップを作成することにより、多様な考えを育て、多様な活動への意欲付けを図ることができた。
○さつまいもの活動を通して「食と育」という視点から命や環境等の現代的課題解決にも発展させることができた。
○収穫したさつまいもを使って郷土料理にチャレンジしたり、さつまいも商品を調べる活動を通して地域の良さに気づき、地域の良さを見直すきっかけ作りができた。
○上川沿小よりいただいた「秋田こまち」と自分達で育て収穫したいもを通して交流学習へ発展させることができた。