ナベヅル日記 表紙へ
ナベヅルから学んだこと、今後の課題ナベヅルから学ぶふるさとの川

2008年度、肝属川中流域の中州に一羽のナベヅルが越冬した。ナベヅルが大隅半島に飛来することは過去あったそうだが越冬は初めての事のようだ。ナベヅルが越冬するほど川の自然環境が改善されつつあるのか。ツル自体の生態系の問題か。果ては異常気象の兆候か。色々考えてしまう。
今回、ナベヅルの継続的観察を通してナベヅルから学んだことや気づいたことががいくつかある。餌場とねぐらにしている中州や川の流域に環境汚染のもとになるプラスチック等の浮遊物ゴミが多い事だ。浮遊物質は景観を損なうだけでなく川の生き物にも悪影響を及ぼすことが懸念される。
また、肝属川は水の汚れを示すBOD値は悪い結果を示し、九州ワーストワンといわれている。この肝属川で狭い中州を中心に幼鳥のナベヅルが四ヶ月あまりも渡って越冬し続けた秘密は何だろうか。つるの生命力のしたたかさに驚いてしまうと同時に餌場としている中州の土壌環境や川の水質が気になった。
中州ではたくさんの野鳥とも出合ったが肝属川にはどんな生き物が生息しているのだろうか。ナベヅル観察を通してふるさとの川に対する愛着心と探求心が更にふくらんだ。人間と川に住む生き物たちとの共生・共存を目指し、ふるさとの川を元気にするため新しい課題解決に向かって前進したい。
※BOD値 水中の汚れを微生物が食べてきれいにするために必要な酸素の量の値
ナベヅルとの出会いは、きもつき川をきれいにする活動肝属川の野鳥を調査したりふるさとを探訪するきっかけのひとつにもなった。

浮遊物ゴミが多いのはなぜ?

ナベヅルが餌場、ねぐらにしている中州はよく観察するとプラスチック等の浮遊物人工ゴミでよごれている。
どんな底生生物が生息しているのだろうか。水質は大丈夫なの?
どんな底生生物をエサにしているのだろうか。

エサは何だろう。

MEMO:ナベヅルは穀物類だけでなく、ドジョウなどの小魚、昆虫、トカゲ、カエルなども餌とする雑食性の野鳥です。

肝属川にはどんな川鳥や生き物が生息しているのだろうか?
ナベヅルと野鳥たち
中州ではいろんな生き物や野鳥との出会いがあり、ドラマがあった。肝属川にはどんな生き物が生息しているのだろうか。もっと肝属川をきれいにしたい。たった一羽のナベヅルとの出会いだったが自分自身の今後の活動に大きな示唆を与えてくれた。