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志布志麓の三庭園志布志市

国指定文化財の志布志麓の三庭園
「志布志麓庭園(平山氏庭園)(天水氏庭園)(福山氏庭園)」は平成19年7月26日付けで、正式に国指定の名勝になった。国指定の庭園は、県内では磯の仙巌園・旧島津氏玉里邸庭園・知覧麓庭園に続くもので、歴史的文化遺産として高く評価された庭園である。志布志麓庭園は、志布志市街地東部の中世の山城の麓(ふもと)にあり、江戸時代の武家屋敷や寺院に起源し、近世以降さらに手を加えられつつ現在まで継承され、往時を偲ばせる独特の風趣のある庭園となって残っている。特に平山氏庭園・天水氏庭園・福山氏庭園の3件は歴史的文化遺産としてまた、芸術上、観賞上からも高く評価されて国指定文化財の庭園となっている。 探訪日08・6・20/08・12・6  最終探訪日3014.04.29
 福山氏庭園
福山氏庭園【国指定文化財 平成19年7月26日指定】 
屋敷は藩政時代の武家屋敷の様子をほぼ完全な姿で留め、建造物としても民俗学的にも資料性の高い文化遺産である。 
 
築山枯山水様式を取り入れた福山氏庭園
 
築山の前の広い前庭は武芸の鍛錬場として利用されていたという。作庭者、作庭時期は不明である。
 
建造物・民俗学的にも貴重な福山氏邸。向かって左手が男玄関、右手が女玄関
 
虎口(こぐち)付の腕木門

平山氏(ひらやまし)庭園

平山氏庭園【国指定文化財 平成19年7月26日指定】
平山(ひらやま)氏庭園は、江戸時代初期に作られた寺院庭園で、面積246平方メートル作庭者は石峯寺時代の住職と推定されている。天然石を見事に利用した趣のある庭園で全体として直線的な構成となっていることから、修行の厳しさを表現していると解釈されている。
平山氏庭園入り口門と案内板
 
大岩盤とその上に青々とした山の景観をサツキ・ツツジを配して深山幽谷の自然を風景的にまとめあげている。
 
庭園西隅の大日如来化身を象徴する多宝塔をかたどった灯籠

平山氏庭園現地案内板より

天水氏(あまみずし)庭園

天水氏庭園【国指定文化財 平成19年7月26日指定】
天水(あまみず)氏庭園は、江戸時代中期に作庭された庭園。常緑広葉樹は遠山を象徴とし、志布志城を借景とし、景観により深く奥行きを見せている自然の岩盤に海石を利用して造られた築山枯山水の庭園で面積は120平方メートルで江戸中期の作と伝えられる。

庭園入り口門と案内板

入り口付近の庭園風景

自然の岩盤の上に海石を利用して築かれた築山枯水の庭園  /08・620

自然の岩盤の上に海石を利用して築かれた築山枯水の庭園   /08・12・6

志布志城跡の遠山を背景に作庭された庭園
庭園のある住家から発見された「寶暦二」の文字と「漢詩」が記された資料。「寶暦二」は西暦1752年。

天水氏庭園現地案内板より